雅子さまの思い出

 何年か前の夏、オレは東北新幹線那須塩原の駅に佇んでいた。
「佇む」には「じっと立ち止まっている」と「その辺をうろつく」という二通りの意味があるので、
立ち止まったりうろついたりしていたオレは、非常に正しく佇んでた訳だ。

 帰郷の途中で東京に立ち寄り、ついでに大好きな那須高原を歩き回って、
さぁようやく盛岡行きのやまびこに乗ろうと思ったら、
なんと那須塩原に停まる新幹線は仙台か郡山まで、
しかも仙台行は2時間に1本で、たった今出たばかり。

 もともと(特に旅先では)ほとんど下調べをせずに
だらだらいきあたりばったりが好きなオレだが、ややタイミング悪過ぎ。

 駅の周りには特に何も無いし、ま、気長に待つしかない。

 ところがそのうち、駅前に警察官がわらわら集まって来た。
ホントに湧き上がるようにすごい人数だ。
ロープを張ったり、無線で連絡を取り合ったり、ただ事じゃない雰囲気。

 何か事件でもあったのかな、と思っていると。

 一人の婦警さんがつかつかとコチラに近寄ってきた。
「大変失礼ですが、お荷物を確認させていただけますでしょうか?」

 職質かい!?その時のオレの格好といえば。

 迷彩のパンツに、「日本に戦犯は存在しない」と大書されたTシャツ、
ごついトレッキングシューズと大きなデイパック。こりゃ怪しいわ~。

 「あ~、いいですよ~」。
とりあえずやましいことは無いので(つもり)、素直にデイパックを差し出した。

 今から思えばややタイミング良過ぎ。

 出て来る出て来る、靖国神社で買った「神風」のハチマキ、
いつも持ち歩いている「勝負一瞬」の扇子、マルイのモデルガン「自衛隊採用64式自動小銃」、
挙句の果てに皇居のパンフレット。

 こりゃ若干ヤバイかな~、と思ったら、婦警さん「お好きなんですねぇ」とニッコリ笑った。

 聞けば、なんと那須御用邸で過ごされた皇太子様が帰京する為の警備だったのだ。
どうやら初めはテロリストに疑われ、持ち物を見て熱烈な皇室ファンだと思ったらしい。

 「このロープの外側でお願いしますね」と優しく案内され、
オレはわざわざ「何も知らずにここにいた」と言うのをやめた。
どうせヒマだし、久しぶりの同級生(年だけだろ!)ヒロ君はともかくとして、
せっかくだから雅子さまのご尊顔を初めて拝ませてもらおうかな。

 すると婦警さんがオレの心の中を見透かしたようにこう言った。

 「残念ながら雅子さまはご一緒じゃないんですよぉ。
一足先にお帰りになられました」。

 あ、そう。

 結局、おばさんたちの壁に阻まれて、皇太子様を垣間見ることも出来なかった。
御一行が出発してしばし後、オレもようやく来た新幹線に乗り込もうとしていたら。
手を振っている女性がいる。極度の緊張から解き放たれ、
一段と笑顔満面のさっきの婦警さんだ。

 オレは心を込めて投げキッスをしてやった。大変なお仕事だけど頑張って。

 あり~?最後まで雅子さまが出て来なかったじゃないか。
三流週刊誌みたいなエセタイトルになっちゃってすみませぬ。

# by livehouse-uhu | 2009-04-19 21:17 | Comments(3)  

思いやりなき平和の使徒

 旧日本陸軍の歩兵だったという90歳のおじいさんが話し始める。

 「戦争の体験を、ということでございますが、何しろボケてきておりますので、
間違ったことを申し上げるかもしれません…」

 会場「シーン」。笑ってやれよ!ギャグだよ!それくらいわかるだろ!

 先日観たTV番組の中のことだ。
途中からだったのでどういう意図の番組なのかは計りかねたが、
戦争で従軍したと思われる世代の老人の話を、
戦後生まれ、その中でもまだ結構若い男女が聞くという構図。

 おじいさんは飄々と語る。そして「中国戦線で敵の大部隊に遭遇し、手榴弾を投げられて
吹っ飛んだ時はこりゃ死ぬな、と思いましたがなんとか生き延びて帰ってまいりました」
と話は終わった。ご苦労様。

 そこに低い声で被さって来たナレーション。

「当時は民家を襲ってまで食べ物を奪ったという戦争の狂気に聴衆は静かに聞き入っていました」

 怒鳴る気も起きない。そんなこと言ったか、じいさん?言ってないよ。
もともと決められた原稿読んでるのか?
まるで今話したじいさんが「民家を襲った」かのよう。

 一言だけ申し上げる。

 明らかに「狂気」を孕んでるのは番組を作ってるあなた方ですよ。 

# by livehouse-uhu | 2009-04-18 15:26 | Comments(6)  

私は双子座

 アオケンがコメントをくれたりしたので、またまたミュージシャンの思想について。
なんて、そんな大袈裟なものじゃないんだけど。

 「魚座の音楽論」を書いた吉松隆という現代音楽家が、
「音楽家は朱鷺が滅びるのを保護する立場には無い。
その美しさを曲にして伝えるのが仕事だから。」というようなことを言っていた。

 吉松氏の著作や音楽に共感するかどうかはともかく、ある意味真実だと思う。

 音楽家なんて非常に感傷的なところで仕事をしているので、
朱鷺を保護するのに必要な政治的(?)手練手管とは遠い資質の人であって欲しいものなぁ。

 そうかぁ、それで極端な成功して不動産業始めたりするミュージシャンの曲は
どこかインチキくさいんだな。もちろん例外はあります、念のため。

 あ~、でもよく考えると朱鷺は野山に羽ばたく本物が一番いいんじゃないかしらね、先生。
音楽の役割はまた違うところにあるのでは?もっと形にならないものを形に…。
あらあら、子供みたいなこと書いてるつもりだったのに、やっぱ音楽論はめんどくさ。

 ふと思い出した。

 伊藤左千夫氏の「牛飼いが歌詠む時に世の中の新しき歌大いに起こる」って短歌、
僕はあんまりピンと来ません。いかにもとってつけたっぽい。
別に歌詠みは歌詠み、牛飼いは牛飼いでいいじゃん。
そんなに誰でも創作活動しなくていいと思いますぜ。
歌詠み、別に偉くないし。

 こっちの方がよほど胸に響く。

 「実務には役に立たざる歌人と我を見る人に金借りにけり」    石川啄木

# by livehouse-uhu | 2009-04-17 15:22 | Comments(2)  

剣をもて

 僕は、政治や芸能について何がしかの批判をする時、
基本的に本人が言ったことにツッコむようにしている。
つまり、本人が自分自身についてもしくは自分の行動や発言について認めている事柄に。

 僕は評論を生業にしているわけではない。
「ボスの秘密部屋」には「ほぼ日刊」以来そこそこの時間を費やしてはいるが、
対価を得ている訳でもないし、取材して裏付けを取ってまで書くほど正義感に溢れてもいない。
「調査報道」という言葉にあえて対比させれば「ボス部屋」は「調査評論」ではないのだ。

 まぁ、多くのブロガーがそうだと思う。
あくまでも自分の意見(と思われるもの)をつらつら書き落としているだけで、
だからこそ垂れ流しになり、だからこそ本音がこぼれて面白かったりする。

 しかしながら。

 週刊誌の見出しで見ただけの事件について、
実名を挙げて訳知り顔に論評する輩には納得がいかないな。

 AがXについて「あれはYだ」と言っている。Bは同じXを「Zです」と言っている。
僕はその両方を新聞やTVやネットで見た。Xについての知識はまるでない。
この場合Xが何であるかについてはもちろん、AとBについても僕は論評出来ないでしょう。
どちらか一方が誤っているのは明白だとしても。

 どうみても胡散臭い。明らかに怪しい人がいる。
しかし本人は全否定だ。以前書いたように全精力を注ぎ込んで真実に迫りますか?
その覚悟と気概が無ければあまり偉そうに言わない方がいい。
 
 その点、本人が得意満面に吹聴していることについては何の遠慮も要らない。
デカイ声で「非武装中立!」って叫んでる人がいたら「オイッ!」ってツッコむでしょ?
さすがにそれは今はいないだろうけど。
真剣にそんなことを言っていた政党がほんの何十年か前まであったんですよ?
 
 報道に対して本人が否定も反論もしない場合。
少なくともマスコミュニケーションを利用して活動したり糊口をしのいでいるなら、
自分に関する間違った報道には反論して訂正すべきだというのが僕の考え。
放置は責任放棄だ。聞こえてますか山崎拓殿。聞こえてる訳無いか。

 しかし、本人の意思とは違うことを無理矢理言わされている場合は可哀想だな。
大きな圧力をかけられていたり、騙されてたり。

 河野洋平氏が「慰安婦についての談話」を発表した際はどうだったんだろう。

 慰安婦についての様々な意見がある。
色々な資料から少しずつ真実に近付いて来たとはいえ、
究極の混乱状態にある戦時中のことでもあり、まだまだ論争はあるだろう。
金や思想の絡んだ詐話師の存在も明らかになり、
たまたま今は「強制は無かった」派が大分優勢だ。
それでも史実として確定するには時間がかかるだろうし、そんなことが出来るかも微妙。

 そういう段階で一人の政治家があたかも政府の見解の如く
何の根拠も無い「談話」を発表。

 くどいほど断っておくが僕はどちらが正しいとも思っていない。
いや、わからない。当たり前だ。
それを意図的に既成事実化しようとする行動には一体何が隠されているのか。

 そこで私(あれ?さっきまで僕じゃ?)は考えた。
もしかしたら母親を人質にとられて「この通りに発表しないと殺す」と脅されたのか?

 もし僕がその立場だったら。母親を殺して僕も死ぬ。
実際に出来るかどうかは自信が無いが、少なくともそれを最初に考える。

 ことは一国の名誉、日本人の尊厳に関わる問題。
七転八倒、悶え苦しんだ上で原稿を読みましたか、河野洋平殿。

# by livehouse-uhu | 2009-04-16 15:26 | Comments(4)  

U2ねぇ

 昨日の流れからそのまま書こう。あ、別に凸はU2とは言ってないか。

 文化人がどうこう以前に、ミュージシャンや詩人や絵描きや映画監督が、
思想信条を作品の中心にすえることについてはいろいろな意見があるな。
初めからそれが目的なのか、結果的にそうなってしまったのかという違いも無視は出来ない。
「やむにやまれず」と「確信犯」では罪の重さが違うでしょ?

 僕(今日は僕ね)の立場は「無理矢理は困るけど曲は曲」ってとこか。
「イマジン日本語」も「風に吹かれて」も「みんなのうた」と同じように
いい曲だと思えば聴くだけのことで、背景や意図は関係ない。
作者も「そういう聴き方はイカン!」なんて言わないでしょ?たぶん。

 ただし、明らかに思想に凝り固まるあまり、中身をスポイルしているのはいただけないなぁ。
はっきり言えばユーモアもセンスも無いヤツだ。

 原子力発電所に反対するなら、
「何やってんだ~ふざけんじゃねぇ」の後に「牛乳が飲みてぇ~」くらいのかっこよさが欲しい。
「キレイな浜辺に醜い原子力発電所が建っている」なんて歌詞じゃダメでしょ。

 「戦争はんた~い、対人地雷撤去~」では音楽にする意味が無い。
「戦争は負けたんだ、でも、ハーモニカが吹けるんだ」と訴えて欲しい。

 活動家じゃなくてミュージシャンならね。

# by livehouse-uhu | 2009-04-15 11:43 | Comments(6)  

たまには

 音楽ネタでも書くかな。といっても「Wスタ」みたいに「ジカ」じゃなくて傍系小ネタ。

 オレ、わりと真面目にライナーノーツを読むんだ。
友人の中には、もうそれだけで「お前は音楽わかってないな!」っていうヤツまでいるけど。

 まぁヒマな時に週刊誌読むようなもので鵜呑みにしているわけじゃない。
出身地や経歴などは一応ウソ書いてないだろうし、たまには面白いエピソードもある。

あとやっぱり訳詩は付いてて欲しいな~。
辞書見ながらだとめんどくさい。だから輸入版買わないの。

 歌詞の解説とかまではさすがに読まない。
なんであんたに教えられなきゃないんだ!その前にあんた誰?
ってなヒトが書いてる場合がほとんどだしね。

 そういえばローリングストーンズのCDで訳詩がほとんどデタラメのすごいのがあったっけ。
あれ、いったいどういう事故で発売されちゃったんだろう。

 さて、それは〇十年前、オレはキャプテンアンのDJルームで
新しく入荷したレコードのライナーノーツを読んでいた。
ネットなど無い時代のこと、知らないバンドの情報は雑誌かライナーノーツしかなかったのだ。

 ある新人ロックバンドのシングルに女性音楽評論家(と名乗るヤツ)がこう書いていた。

(ギターの音色が斬新だのボーカルがなまめかしいだのくだらねぇことを散々のたまった挙句)、 
 「アイルランドのダブリンなんて見たことも聞いた事も食べたこともないけれど、
彼らのこのシングルを聴いて、いつか行ってみたいって私は思った」

 うぐお~!この、くぉら、てめ、く〇、死〇、このガキャ、あ゛~もう!!

 いかに温厚なオレでも、そのライナーノーツをビリビリに破らずにはいられなかったぜ。
人間の書いた文章であそこまで腹が立ったのは初めてだ。

 DJのチーフにえらい怒られたよ。バンドには罪無いしね。でも仕方ないと思いません? 

 ところでこれ、何のバンドだったかわかる人、結構いるでしょ。

# by livehouse-uhu | 2009-04-14 16:00 | Comments(6)  

惜しい!

 スーパーツアーバンド「ロザリンド」のスケジュールが入りそうだったのだが、
ピンポイントでUHUと予定が合わず。残念だが次回を楽しみに待とう。

 いつも思うのだが、オレなんかがもし「ツアー」に出ることがあったら、
ひたすら飲んで不規則な毎日を送って、あっという間に身体を壊しそう。
あ、そういうヒト、実際にいるか。目の前で見たな。
今は壁のフライヤーの中から笑顔でUHUを見守っていてくれる塩次伸二さんだ。

 塩次さんは素晴らしい音楽とたくさんの人に感動を残したが、 
オレはたいしたことはしてないくせにビョーキになり、
某かっこいいアコロック野郎の父に診て貰っている。かなり脅かされた。
非常に理詰めな方なので結構怖い。医者だから当たり前か。
しかしあまりビビらないのだ。何故なら「オレはそういう時に絶対ビビらないね」と
長く公言してきたから。これを言行一致というか自己暗示というかはわからんが。

 対処を自らの意思で選択できる限り、恐れる物は無い。
戦時下に究極の選択をした若き兵士を貶める言論に与しない理由がここにある。

 本当に平和は絶対の価値ですか。たとえ何を失っても守るべき人間の根源ですか。
しかしまぁ無理して死に急ぐことは無いのも確かだな。
必ず手に入るものに慌てて飛びつかなくてもいいだろ。

 フフ、今夜は東北新幹線の中で買って来た「ほやの燻製」があるんだ。
グリコーゲン補給してちょっくら元気出すか。 

 それ、だめなんじゃね?「ウソ!?」

# by livehouse-uhu | 2009-04-13 20:25 | Comments(1)  

リビドーの噴火繁殖

 「君は煙のように消える生涯を通して、本当は何が欲しかったのですか」
                                         ミラフカバ~アタゴオル

 筒井康隆氏の「旅のラゴス」の中で、主人公ラゴスが「厭世的な哲学は意図的に避けた」
と言っている。学問を修めるにあたって「厭世的な哲学」を先に究めてしまうと、
その後の学習、それどころか今現在抱いている向学心そのものが
無意味になるかもしれないものなぁ。

 人は、生きている限り困る。苦しむ。悲しくなる。
それは全知全能の神が存在しないのと同じ位間違いない。
そして苦しくなる程すがる何かを求めるが、それは宗教だったり、薬だったり、愛だったり様々だ。
効き具合や副作用もそれぞれだが、僕は「哲学」に頼りたいと思っている。

 「え~!?」と騒いだそこの君!意外か?そんなに意外か!?

 理をもって自らを諭したい。理で自分を抑えたい。
とりもなおさず、感情に振り回される自分をいつも認識しているからなのだが。

 え?何?「ソフィーのなんたら」のおかげで「哲学」は結構きてる?

 ちっ。 巨大舌打ち。
くっだらねぇ、神足裕司さん、あんたの言うとおりだわ。裏ミシュランでも読も。

 全知全能の神が存在しない理論的証明。
「神よ、あなたは自分で持ち上げることの出来ない石を造ることが出来ますか?
もし出来るならそれを造って持ち上げて下さい。」

# by livehouse-uhu | 2009-04-12 14:19 | Comments(7)  

ドリームチーム

 前回のネタを少しひきずっているが、ラグビー界ではよく
「各スポーツからいろんな選手を集めて鍛えたらすごいチームが出来るのではないか?」
という話題が出る。もちろん戦略的に統率された日本代表チームよりも強くなる、
なんてことはありえないのだが、他の球技に比べて体力的資質の占める割合の高さや、
分業化されたポジション、とにかくサイズで世界にかなわない悔しさが、
「格闘技や個人競技のトップスターが小さい頃からラグビーやってたらどうなる?」
なんて話に発展するのだろう。野球やサッカーではあまり聞かないものな。

 左プロップ(1)琴風。

 フッカー(2)なかやまきんに君。

 右プロップ(3)橋本真也。

 左ロック(4)岡山恭崇。

 右ロック(5)大古誠司。

 左フランカー(6)宗茂。

 右フランカー(7)宗猛。

 No8(8)室伏広治。

 スクラムハーフ(9)武豊。

 スタンドオフ(10)中村俊輔。

 左ウイング(11)仙波優。

 左センター(12)イチロー。

 右センター(13)朝原宣治。

 左ウイング(14)伊藤浩司。

 フルバック(15)楢崎正剛。

 みんなわかるかな?若い人には(4)や(5)がちょっと難しいか。(6)と(7)は鉄板。

 相撲、プロレス、バスケット、バレーボール、競馬、野球から各一人。
サッカーから二人はしょうがない。キック力は大事だし。
あ、俊輔、背番号一緒だ!もちろんプレースキッカー。
陸上の長距離短距離投擲から5人か。やはりスポーツの根本だ。
きんに君、スポーツ選手じゃないじゃん。

 11番。

 日本のウイングはお前なんだ。もう愚痴らないって言ったはずなのに。
ちくしょう、書くんじゃなかった。泣けてきちまった。

# by livehouse-uhu | 2009-04-11 21:22 | Comments(2)  

天空闘技場

 男子はよく「世界一強いのは誰だ!」などというバカな事を本気で議論している。
高校の頃はわざわざみんなの意見を集約してトーナメント表を作ってるヤツまでいた。
当たり前だが答えは出ない。バーチャルな戦いはまずルールで紛糾し、評価は入り乱れ、
いつのまにか「誰?」ではなく、「どの格闘技か?」になり、時間切れで気まずく収束する。

 「小錦なんかブルースリーのスピードについていける訳ねぇよ」

 「あのなぁ、力士にキックやパンチが通用するとでも思ってんの?」

 「どんな人間にも関節はあるからね。ヴォルクハンが本気になったら終わりさ」

 「ちょっと待って、試合場の床が固かったら山下に勝てる人間なんていないよ」

 「試合場はリングに決まってんじゃん」

 「異議あり!」

 「金網デスマッチだろ」

 「異議あり!」

 「ケンカになったら一番強いのは猪木だぜ」

 「アンドレに勝ったかよ」

 「人間同士の話だろ」

 「アンドレは人間だよ!」

 「目潰しはありなの?」

 「凶器以外は全部OK」

 「じゃ、カールゴッチだよ」

 「あんなの大山館長なら瞬殺だな」

 「ふざけんな、極真ならK1の方が上だよ」

 「みなさ~ん、ここに藤原紀香がいますよ~」

 昨日に引き続き企画的にオリジナリティに乏しい与太話ですまぬ。

 オレは史上最強の男はダイナマイト・キッドだと思うな。
自分で「神の子」とか名乗ってアマレスに負けた「山本ナントカ」じゃないぞ。

 蛇の穴「ビリー・ライレージム」出身、ステロイド剤使用の影響で精神も肉体も疲れ果て、
妻子とも別れて、今は車椅子でひっそりと暮らしているという「トム・ビリントン」だ。 

# by livehouse-uhu | 2009-04-11 12:57 | Comments(8)  

フキダシのなか

 美術館に行くと作品にセリフを付けて遊んでいる人は多いよね。
え?そんなことはしないって?!まぁいいや。

 箱根彫刻の森美術館なんかでやると、野外でのびのびしてるし
現代作品やシュールな物も多いのでなかなかに楽しい。
本当の美術好きには殴られそうだが。

 「ボス部屋」は写真を使わないから無名の作品では意味が無いので、
教科書やTVで誰もが一度は見たことがあるような「名作」で「勝手にネーム入れ」。

 ダヴィンチ「モナリザ」→「ごめんなさい、あなたはまだ…子供なのよ」

 ムンク「叫び」→「2-5!?裏目だ~!」

 ロダン「考える人」→「力石の弱点はアゴだな」

 ミレー「落穂拾い」→「あ~、腰イテェ」

 ドガ「三人の踊り子」→「ねぇ、誰かカットバン持ってない?」

 ゴーギャン「タヒチの女・浜辺にて」→「髪の長い女だって?ここにゃぁたくさんいるからねぇ」

 俵屋宗達「風神雷神」→「どけって」「お前がどけよ」

 すまん、思いっきりハズしたっぽいがいまさら消せねぇや。

# by livehouse-uhu | 2009-04-10 20:41 | Comments(5)  

縄張り

 震災のあと、P社では神戸復興を掲げていくつかの事業に取り組んだ。
中には「ルミナリエ」級に胡散臭いのもあったけど、
理念として、あるいは前線の社員の心意気は
「助け合い」の精神に溢れた尊いものだったと思う。

 メインだったのが「神戸ハーバーサーカス」。
まぁ言って見ればややお洒落で遊び心のある中規模小売店だ。

 「商店街の活気を取り戻し、新たな雇用を作り出す」。
オーナーの掛け声のもと、P社の社員(オレ達ね)は開店に向けて一生懸命働いた。
なにしろP社本体の通常営業をしながらだからね。
3日や4日家に帰ってないヤツはザラ。
開店告知のチラシをポスティングしていて、
芦屋の豪邸の門前で寝てしまったこともある。

 そんなこんなでなんとかこぎ着けたオープンの日。
愚痴ばかりこぼしていたものの、いざ自分達の手掛けた店に
お客さんが押し寄せた時は嬉しかった。

 オレは生鮮売り場で袋詰めをしていて、
白人女性の買ったバナナを付根から折ってしまった。
バラバラになってしまったのでお詫びをして取り替えようとすると、
「ダイジョウブヨ。タベルトキ二、ドウセオッテカワヲムクンダカラ」
と言ってどうしても交換させてくれない。涙が出た。

 「誰かぬいぐるみ代わってくれ~」。
店頭の客寄せぬいぐるみの担当が足りないらしい。
というより何時間も同じヤツがやっててもうフラフラ。すぐ立候補。
ヒヨコ系の頭のデカいのは苦手だが、クマは任せとけ。

 現場を仕切る後輩の注意もろくに聞かず、オレは駅に続く地下道に飛び出した。
「頑張ろう神戸」を背中に風船配り。しんどいが真夜中の値札付けよりはずっと楽しい。

 「何回言えばわかんの!この線越えてこっちに入らんで!」
おっさんが何を怒鳴っているか、初めはわからなかった。
「商店街の客をとる気やろ!この商店街はね、
隣り同士でも看板や商品がちょっとでもはみ出したらダメなの!
そんなデパートの宣伝、他所でやって」。

 見れば通路にチョークで線が引いてある。境目の目印らしい。
「あ、すみません、さっき代わったとこで…」。
「敵同士やから!監視カメラ、ずっと見とるからね」。

 監視カメラ。同じ駅からまっすぐの通路に店を並べる商人が敵同士。

 みんなで軒を並べることでたくさんのお客さんに喜んでもらうのが商店街じゃないか。
確かに地元の商店街を大型店舗が浸食するという構図もあるかもしれない。
しかしこんな時だ。やっと電車が復旧し、奪い合いも何も
人の流れが戻って来なければ何にもなるまい。風船にも店名すら書いてはいない。
またこの街に来て欲しいだけで、そもそもどの店のお客さんかなんて区別がつく訳がない。
「神戸ハーバーサーカス」は通路のどん詰まりに位置しているので、
そこにお客さんが来れば駅に戻る人は必ず商店街を通るではないか。

 だが、反論は全て心の中でした。
おっさん、震災でよほどつらい目に会ったか。
いつかたくさんの人出に踏まれて、地面のチョーク線、消えるといいな。
そして細かいことが気にならなくなるほど、おっさんの店の売上も上がるといいな。

 でも。

 監視カメラはあんまり好きじゃねぇ、オレ。

その晩は泊まり込みになり、ぬいぐるみ隊のみんなでもつ煮食ってビールを飲んだ。
あまりに旨過ぎていい気分になり、調子こいて「全部一緒で!」とカードを出したら、
おばちゃんがこっうぇ~顔で言った。

 「カードなんぞあかん!ウチは現金のみだよ!」

 ラッキ~。あたりまえっすよね、おばちゃん!

# by livehouse-uhu | 2009-04-09 15:16 | Comments(4)  

悲しい国会中継

 喜納昌吉さんという国会議員さんがいらっしゃる。

 選挙で選ばれた人なので「市民団体」などと違い、
勝手に代表を名乗って好きなことを言ってる訳じゃない。

 別の仕事で得た名声で当選しようがそんな人は他にいくらでもいるし、
北朝鮮が大好きだと公言するのも自由。正直でいいじゃない。

 どんな思想も意見も発信されるべきだ。
そして相当的外れなものでも、民主主義国家のしかるべき場所で出された質問に対しては、
国政を預かる与党の代表者や担当大臣に
答える義務(流行言葉で説明責任?)があるのも明白だろう。

 ただ…。

 聞いてるとどうもこの方、まるで日本語が喋れないねぇ。
文法はデタラメ、前後の脈絡が無いので何を言いたい(聞きたい)のかさっぱり理解出来ない。
もちろん言葉の不自由な人は意見を持つなと言ってるんじゃありません。
いや、そういう人の意見こそいろんな方法を尽くしてすくいあげるべきかも。

 しかし国会には会期がある。
違う意見を持ち寄った代表同士が議論を尽くし、最後に多数決をとる仕組みだ。
興奮してどんどん早口になり、自分の意見をしっかり伝達出来なくなるような方は、
少なくとも代表には不向きだと思うんだが。

 問題は山積なんだし、まとめた意見を別の代表に届けさせた方が
スムーズなんじゃないのかなぁ。
歌とキャッチフレーズ作りが上手いのは国会議員の資質だろうか。

 自分と違う意見に対して、ルールを無視して野次り倒し発言の邪魔する、
なんてのは議員以前に論外。

 中学校の生徒会だってそんなことしないよ。

# by livehouse-uhu | 2009-04-08 17:32 | Comments(0)  

駅構内の

 ポスターには「立ち止まらない人になりたい」の文字。
改札がスピーディになる便利なシステムかなんかをコマーシャルしているらしい。

 そうか、立ち止まるのさえ嫌いな人もいるんだな。もしかしたら少なくない数。
オレの周りの歌唄い達は「たまには立ち止まろうよ」ってヤツばかりだ。

 改めて見まわすとすごいなぁ。

 雑誌の広告や見出しには「同期を置去り!査定のポイント大公開」
「勝ち残りのために情を捨てよ!」「危機こそチャンス!他社と差がつくスピード戦略」。

 はあ、なるほど~。

 新幹線の後ろの席ではPC広げて大声の営業会議。
「はっきり言って納得行かないんでぇ、この件は戻ったら部長に直でぶつけますから!」。
頼む、直でも迂回でもいいんで戻ってからにしてくれ。
君達の売っている健康器具だの受験対策グッズだのが全部無くなったとして
明日の世界は困るのか?え?困るって!?そりゃ失敬。「上昇志向」に水差してごめんごめん。

 オレが興味ないだけだったよ。

 車窓には綺麗な夕焼けとまだ春を待つたんぼ。

# by livehouse-uhu | 2009-04-07 18:42 | Comments(8)  

テポ君は

 上空を通り過ぎて行った。さてもやっかいなウソツキ国家であることよ。

 ここは新幹線新花巻駅。

 しかし、「非核平和都市宣言のまち 花巻市」って…。

 そんな宣言しなくても、花巻市が核武装する可能性は技術的財政的政治的戦略的に
果てしなく限りなくほぼ間違いなく0%に近いと思うのは僕だけか?

 それとも他の腐敗国家の核所持を花巻市が止めるとでも言うのか。どうやって?

 あ、戦略的にはあり得るのかもなぁ。
敵の目を欺く意味での「花巻大陸間弾道ミサイル発射基地」。

 賢治が泣く。

 この不必要な大看板にかかったお金を、
駅前のシャッター商店街や独り暮らしのお年寄りのために使えませんでしたか、
花巻市議会さん。

# by livehouse-uhu | 2009-04-07 18:32 | Comments(0)