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なのに、何故

 ベルリンの壁が崩壊した日。
なし崩しに国境を越えてゆく人々を職務と現実の狭間で呆然と見つめていた
国境警備軍の兵士に、一人の金髪の女性が駆け寄り首に抱きついてキスをした。
銃を天に向けたままの兵士は半分の頬だけで照れくさそうに笑った。

 旧ソ連で大きな災害があった日。
救援物資を空輸するアメリカ空軍正規部隊の兵士が、
パラシュートで投下するコンテナにスプレーで落書きをした。
「メリークリスマス、ラシアンズ」

 バトル オブ ブリテン最中のある日。
イギリス上空で被弾し、畑に不時着しようとしたドイツ機が、
地上にいる子供に気付き不時着を諦めて反転、地面に激突して死んだ。
敵国の農夫に看取られた彼の最後の言葉は「子供は無事か!?」だったという。

 俺の国は ケンカなら一番 世界最強 誰にも負けねぇ

 最速の戦闘機 最大の空母 かかって来いや 叩きのめしてやる

 ケンカやめろ ケンカやめろ ケンカやめろ 腹が減るばかりだから

 ケンカやめろ ケンカやめろ ケンカやめろ 腹が減るばかりなのに

 俺の国は 歴史ウン千年 文化の中心 世界の中心

 静かにしてても 本気出した時は ただじゃすまないぜ 試してみるか

 ケンカやめろ ケンカやめろ ケンカやめろ 腹が減るばかりだから

 ケンカやめろ ケンカやめろ ケンカやめろ 腹が減るばかりなのに

 俺の国は 唯一絶対の 神が守る聖地 異教徒は許さねぇ

 踏みにじるヤツは 神になり代わり 成敗してやる 覚悟決めて来い

 ケンカやめろ ケンカやめろ ケンカやめろ 腹が減るばかりだから

 ケンカやめろ ケンカやめろ ケンカやめろ 腹が減るばかりなのに

 俺の国は 小さく貧しくて ただ青い海と 緑の木が茂る

 自慢何も無い 羨ましくも無い 静かに暮らして いければそれでいい

 でも世界が それじゃダメという 遅れた連中 指導するという

 まっぴらごめんだ たとえ弓矢でも 槍でも戦うぜ 仕方が無いから

 ケンカやめろ ケンカやめろ ケンカやめろ 腹が減るばかりだから

 ケンカやめろ ケンカやめろ ケンカやめろ 腹が減るばかりなのに

 1999年11月22日、埼玉県入間川に自衛隊のT33型機が墜落し隊員2名が殉職した。
現代の戦闘機(練習機)は緊急脱出装置を装備しており、
墜落前にパラシュートで脱出することが出来る。彼らは市街地上空で操縦不能に陥った時、
自分が脱出して機が民家に落ちることを回避するために最後まで操縦桿を握り続け、
無人の川原まで機を運んで機とともに墜落した。
何よりも驚かされるのは、操縦士だけではなく、2名とも脱出しなかったこと。
あるマスコミは「自衛隊機が送電線を切ったため、周辺が停電した」と記事にした。

by livehouse-uhu | 2008-10-31 15:46 | Comments(2)  

昔とは

 まったく言葉の通りのすんごい昔で、
短編シリーズはとにかく若者が才能だけで(何言ってんだ)書いた完全フィクションなの!
自虐でもなきゃ逃避(そんなことは言ってないか)でもないの!
笑って読んでくれないと困るの!
 
 と、念を押しても「やっぱりそこには深層からにじみ出る作者の…」とか言われるからなぁ。
もちろん思い入れるべきシーン設定という点では性格を反映してるんだろうけど。
いや性格じゃないな、趣味。

 今思い付いた理屈。短編と長編ではそのあたりちょっと違うね。
短編は(特にミュージシャンにとって)かなり「詞」に近く、
あくまでネタとオチのみせどころのような気がする。
物語の構築を含めた長編にはもう少し色濃く心理や経験が反映するんじゃないでしょうか。
なんかまた必死に言い訳してるみたいなのが悔しいぜ。

 著名な作家がよく死後に手紙を公開されてるけど、あれ、ヒドイと思いません?
それとも私小説作家なんかはもともと公開を前提に私信を書いたりしているのかしら。
そうだ!究極の懺悔&自己陶酔!
昔書いたラブレターをブログで公開…うわ~、とんでもねぇ!
無理無理、リクエストなんか寄こすなよ、絶対やらねぇからな、リクエストすんなよ!
押すなよ、危ないから。絶対押すなよ。押すな、押すなってば!
ダチョウ倶楽部って、実は本気でコントやるとすごいですよみなさん。

 ユーミンはサーフィンもスキーも出来ないそうです。もちろんラグビーもやったことは無い。
スタンドで観ているだけの観客が、青春を賭けて戦った選手すら気付かない
グランドの光と影を言葉にする。不思議だなぁ。想像と創造が現実を優しく励ますんだ。
フィクションは…やっぱり願望や後悔をいっぱいに含んでいるのかも。
これって結論、敗北?まぁいいかぁ、勝ちとか負けとかは。

 卒業や引退前の最後の試合の最後のキックは何故か外れるんだ。

   「長いリーグ戦締め括るキックはゴールを逸れた」  (ノーサイド~松任谷由美)

by livehouse-uhu | 2008-10-28 14:08 | Comments(4)  

昔書いた短編シリーズ第三弾(だっけ?)

                     「渋滞」
 「つまり、その・・・」俺はしどろもどろになりながら言い訳を続ける。せっかく女がここまで腰の座った演技をしてくれているのだ。ここで怯えたり困ったフリ位してやれなきゃ男がすたるってもんよ。惜しむらくはこの場面に観客がいないことだが。それにしてもこいつはカンだけが頼りとはとても思えないほど物事の本質を突いたことを言う。やることも本質的で不実を責めながらも手は俺の股間に乗ったままだ。そういえば学生の頃アパートで包丁持ち出す騒ぎになった時も「今日はこの後盛り上がるだろうなぁ、コンドーム切らしてるんだよなぁ」とか考えてたそうだ。
 「だいたいどうして私が不倫相手なんて立場にいる訳?一番昔からあんたと付き合ってるのに」「そりゃぁ、もちろん・・・」と言いかけて俺はやめた。努力に見合った報酬を得ていないという感覚は生きている限り誰にでも付きまとう。その正当性を客観的に判断するなんて普通は出来ないが、この娘に関しては証言しよう。仰る通りで。なにしろ俺は淋しがり屋といい加減さには絶対の自信を持っていて、その分女の子に本当に気を遣っている。この娘は俺を欲しがっていると感じたら、どんなに惨めに卑屈になっても自分から口説いてやる。金は出さなくても泊まるリゾートホテルの質を落としたことはない。ところがこいつにだけは何故か「今こうしているだけでもう何もいらない」という思いをさせたことが無いような気がするのだ。それでいて結婚もしなかったんだからそりゃ文句のひとつも言いたくなるだろう。
 ここにこうして車を止めてからもうどれ位経ったのか、ひんやりした夏の夜が周りにやって来ていた。どこか会話の途中、句読点じゃないところでキスしてしまえば、いつもより帰りが少し遅れる程度のことなんだが、なんだか久しぶりに今まであった悲しいことを数えなおしてみたくなり、俺はシートを戻して車をインターに向かわせた。「もう帰るの?」彼女の問いに答えず、俺はつまらないことを考えていた。(逆方向に乗って「このまま何処か遠くに行こう」とかなんとか言ってやろう。すると「そんなことしちゃいけない、次のインターで降りて帰って」って必ず言えるいい女なんだよなこれが)。道は空いていた。予定通り東京方面のレーンに車を乗せると、彼女はチラッと俺を見た。あまり嬉しそうにしないのでムッとしたが、考えてみればずいぶん勝手な感情だ。「ねぇ」「ん?」「やっぱりいけないわ。家に帰らなくちゃ」。俺が「セリフ」を言い出すより先に彼女が口を開いた。「ありがとう、長い間。あなたのこと決して忘れない」。それだって決まり文句みたいなもので、電話という悪魔の発明がある限り心を残したサヨナラなんてもうこの世には無い。
 俺がラジオのスイッチに手を伸ばしたその時だった。「あれ?」前車がハザードを点滅させている。スピードがガクンと落ちた。事故があったようだ。「まいったな、こりゃ・・・」高速は完全に止まってしまった。30分ほど過ぎた頃、ラジオの交通情報がトレーラーの事故が起きたこと、渋滞は10kmを超えて復旧の見通しはまったく立っていないことを伝えた。「どうするの?」今度ははっきりと嬉しそうに彼女が言った。「仕方ないよ。待つしかないだろ」「奥さんにはなんて嘘つくの」「嘘なんかつかない。黙っているだけだ」「ふうん」。しかしちょっとしたポーズ作りが面倒なことになったな、と思ったら確かに俺はイライラした。
 「窓を開けてもいい?」またもう少しはしゃいだ声で彼女が言った。「あぁ」。濃い、森の匂いがいっぱいに流れ込んできた。「事故ったのが、私達だったら良かったのに」。良かった、のところで急に声が小さくなった。「私達が事故って、このまま、一緒に、二人で、一緒に」。泣き出した彼女の手を強く握り締めたら、俺も突然心の底からそう思った。「そう、俺達だったら良かったのにな」。だとしても、二人で一緒にいられはしないだろうに。
 下り車線をオートバイが走っていった。俺達は、それきり黙ったまま、長い永いテールランプの列を見つめていた。

by livehouse-uhu | 2008-10-26 21:55 | Comments(4)  

遠野物語

 「人間は尊きものを助けないのに何故尊きものが人間を助けなくてはいけないの」
                                            (雨童子~HOLiC)

 人間同士の取るに足りないイザコザなんか小さいものだ、と言わんばかり。
雨童子にとって救うべきはアジサイの下に埋められた少女の遺体(霊魂)ではなく、
その悲しみを吸い上げてしまうアジサイ。アジサイこそが自然のままに尊きもの。
正確には「人間は尊きものの存在に気付かない」なのかな。
尊い人なんて言い方もあるけどこれじゃハナから成り立たないね。
そういえばちょっと前に「崇高なる魂」とか自分で書いたっけな。
僕はまだまだ夢見がちだということ。少しは人間を信じている。

 僕の故郷は座敷童子(ざしきわらし)の本拠地(?)です。
7人で遊んでいるといつの間にか8人になっている。
1人も知らない顔が無く、1人も同じ顔はない。でも確かに1人増えている。
その、増えた1人が座敷童子。
家の中に、動くもの(例えば不在時の不法侵入者)に反応するセンサーを取り付けたら、
もうその家はお終いだと思う。筋道立てて説明は出来ないけど。

 静岡市の方、尊きものを見たい時は晴れた日の県庁21階展望室が良いですよ。
遠くかすかにガラス越しだけど南アルプスの山々。無料です。空いてます。ソファもあります。

 生まれて初めて結成したフォークデュオの名前は「The四季ぼっこ」。
「座敷童子」のことです。(岩手の方言でわらし=ぼっこ)。
うむむ。こりゃ恥ずいわ。特にしょぼい当て字が・・・。
ここまで書いていまさら全部消すのもめんどくさい。中学の頃の話だから。
サイドギター(うわ~、この言い方もなんだかな!)担当だったクドケン君、元気ですか? 

by livehouse-uhu | 2008-10-24 15:04 | Comments(3)  

枯野をかけるブルース

 かつて「あこがれ」というよりは「尊敬」に近い感情を持っていた人から、
「理想家でいいじゃん!ロマンチストで悪いか!」というメールをもらった。
いや、年下なんだけど。多分褒めてくれたんだと思う。
(ところで尊敬したり師事する相手ってあんまり年令の上下は関係ないね)。

 いくら俺でもたまには励ましてもらわないとな。
どこか北欧の民話に出てくる「石の心臓」を持った男じゃないんだから。
(こりゃ怪しいと思って今調べたらドイツの童話だった。あぶねぇあぶねぇ)。
僕は現実主義者だ。そのくせ夢を捨てられない。中途半端。実に中途半端。
場合によっては命取り。ビジネスパートナーからは罵られ、
夢を託したミュージシャンからは軽蔑される日が来るんじゃないだろうか。
(今か?ま~た自虐)。
僻んでいる訳ではなく、ある程度の覚悟は持っているつもりだ。
畳の上が大好きなのだが。

 けれども。歌は。歌は。歌だけは。理想とロマンを唄っている。
敵でもいい。手が届かなくてもいい。絵空事でも、夢物語でもいい。
きっとどこかに。この広く淋しく戦いの絶えない世界のどこかにある美しいものを。
僕は唄っているんだよ。拙くて格好悪い声で。下手なギターで。
今までも。これからも。バカにされても指差されても。
そしてそういうミュージシャンがUHUに集まってきてくれている。

 身近でいつも応援してくれる人、遠い空から便りをくれる人、
つっぱらかってて照れくさくて素直にお礼をいえないことが多い。
感謝してます、ありがとう。

 一昨日、妹尾隆一郎バンドで素晴らしいライブを聴かせてくれた
ウエストロードブルースバンドのギタリスト塩次伸二さんが昨夜突然亡くなったそうです。
なんということ。まだ信じられません。UHUがラストライブになってしまったのでしょうか?
あんなにお元気だったのに。旅したブルースマンの魂に安らぎが訪れますように。
ご冥福をお祈りいたします。

by livehouse-uhu | 2008-10-19 19:45 | Comments(6)  

 お墓は太平洋

 「日本の人からたくさんの血をもらったので本当の日米混血になれた気がする」
   (1964年3月24日、日本人に刺され虎ノ門病院で輸血を受けたライシャワー駐日大使)

 政治的判断や気の利いたジョークとして言える言葉でないことはすぐに分かるだろう。
そして母国アメリカが日本を非難しないように牽制した訳でもない。
狂った1人のために多くの日本人が気に病まぬよう、ただその思いやりが詰まった言葉。

 国民性などは無く、個があるだけ。そんな論に僕は与しない。
逆でしょう?どこの国にも個を超えた崇高なる魂があるということなんだと思う。
穢れや血縁に縛られないことが日本人に難しいのは確かだ。

 ライシャワーさん、「菊と刀」とかきっと読んだんだろうなぁ。
天皇陛下とも親交があったんだから並の日本人より日本人。

 菊花賞も取ってさ。春の天皇賞3200mなんか2度勝ってる。
それはライスシャワー・・・。最低だな、お前(オレ)!    

by livehouse-uhu | 2008-10-13 21:57 | Comments(2)  

防寒アウターの歴史(岩手県沿岸南部)

 小学校の低学年までは「アノラック」。ナイロン地の綿入れみたいなもん。
スキーに行くときもそれ一本。もちろんゴアテックスなんて無いから、
コケてばかりいると水浸しになるんだ。イヤでも上手くなる。
 
 ここに高学年で「ヤッケ」が参入する。これがオシャレだった。
「アノラック」と違って前開きじゃないの。上から被る作りになってて、
横ジッパーの胸ポケットとフードが特徴。色もカラフルでね。
基本的にペラペラナイロンの薄手で保温力は弱いんだけど、下にセーターを組み合わせて
あっちゅう間に市内の小学校を席巻した。てっぺんの平らなニット帽もセット。

 中学校の入学時にデニムのサファリジャケットを買ってもらった。
おいおい、どんどん薄くなってくじゃないか。釜石は公害の元祖的粉塵被害が酷かったから、
世界に先がけて温暖化してたのか!?この年頃は肉体の発熱量が大きかったんだろうね。
ブリヂストンヤングウェイファイブ号
(5段変速・オーバルギヤ・ディスクブレーキ・トリアルタイヤ・電子フラッシャー無し)で
北風の中をビュンビュン走った。ここ読んで爆笑してる男性読者の顔が目に浮かぶぜ。
女の子は何言ってるかわかるまい。

 高校に入学した時、中学時代から有名だった他中学のバスケット部のキャプテンが、
ダッフルコートを着てたんだ。ダークグリーンと黒のチェック柄。
背ぇ、高ぇ。格好いい。なんていうんだろうあのコート。釜石で売ってるのかな。
僕が学生服の上に着てたのは厚手のジャージとばあちゃんの編んだマフラー。
あの日僕はファッション界には自分の居場所が無いことに気付いたのかもしれない。
受験で上京するずっと前に。あぁ良かった。負け惜しみじゃないぞ。
てか、なんだよファッション界って。

 釜石シーウェイブスの練習風景の写真で、若手選手が短パンとラグビージャージの上に
「ヤッケ」(決してウインドブレイカーではない)を着ているのを見ると、胸がじぃんとします。

 「何故ガウンを着て入場しないかって?このオレの肉体以上のガウンが有るのかい?」
                       4の字固めで有名な「クラッシャー」ザ・デストロイヤー

by livehouse-uhu | 2008-10-07 15:32 | Comments(2)  

男と女の間には

    今では他人と呼ばれる二人に けして譲れぬ生き方があった
                                            「風の道」大貫妙子

 大貫妙子が女性であることに僕は勇気付けられる。
この歌詞を書いたのが女性だということに。
世の多くの女性が喜んでいると思われる(つまりヒットしている)歌詞の中には
「女の子はこれを言われて本当に嬉しいのか!?」というセリフが結構有り、
男同士の飲み放談では散々に悪口を言いながら
「もしや僕は性差から来る根本的な感受性の違いを全然わかってないのか?」
「ああいう歌を唄ってる芸能人は、はじめから受け手のニーズをよんで
思ってもいないことを言葉にしているのか?」
「いちいちツッコんでる僕こそがバカの親玉か?」等と、時に不安になるからだ。

 いや、まぁ、それはまったくその通りかもしれんが。

 むやみに女々しい男もやっぱり男。なかなかに雄々しい女も結局は女。
埋められぬ溝の存在は当たり前。しかし自分の感性がそれを絶対に越えられないと、
はじめから判定されてはつらい。個々に否定されるのはやむなし。
そりゃ男同士でもしょっちゅう有るわさ。

 「君を守るため そのために生まれて来たんだ」
えぇ?そのために!?他になんか男としてやりたいこととか夢とかは・・・。
 「君は僕の全てさ もう何もいらない」
そうすか。
 「君に出会うまで僕は 本当の愛を知らなかった」
前の女性と付き合ってたときも一生懸命愛したって男の方が信用できるんじゃぁ・・・。

 ことほどさように、僕は女性の気持ちがわからない男ですが、
勝負的オシャレをした女性がカウンターバーで飲んでる時、
高いイスの上でたまにお尻をずらすのは何故かは知っています。
何故なのかも、何故知っているかもここでは書きたくない。

by livehouse-uhu | 2008-10-05 15:09 | Comments(4)  

心を蝕むもの

 「もうしばらくしたら、殺人よりもゴミの垂れ流しの方がはるかに重罪だということに気付く」                                                 
                                          広川剛志「寄生獣」

 射殺された広川を確認して、「これ・・・人間ですよ・・・」
と言ったときの自衛隊員の困惑顔が忘れられない。

 殺人との比較はともかくとして、罪の軽重には多分に主観が入り、
それゆえ設定(?)された対価(?)に納得がいかない場合も多いのだが。

 今かなり酷いと思うのは迷惑メールや勧誘電話の類である。
誰が聞いたって一瞬で詐欺だとわかる与太話を一日何百件と電話する男。
同窓会名簿を頼りに実家に電話をかけて「シンヤ君の同級生で・・・」と嘘をつくヤツ。
ご近所の人妻がどうだの書くのも憚られる様なカスメールを送ってくる組織。
作ってるやつがバカすぎてエロくも無ければグロでさえ無い。

 音信が途絶えてた昔の友人に連絡を取りたくて実家に電話すると、
勧誘電話にイヤな思いをさせられた経験の有る親が警戒して連絡先を教えてくれない。
病気の家族の状況や大事な商談メールを心待ちにしている合間に飛び込んでくる、
腐った言葉の羅列迷惑メール。

 お前らのやっていることは、時として本当に強盗殺人並みに罪が重い人の心への冒涜。
思い出や愛情や信頼や、今まで人の歴史の中で暴力や戦争でも壊せなかったものに
その自覚すら無くお前らは手をかけている。もちろんそんな事をしてる連中は、
とっくに自分の心の崩壊っていうしっぺ返しを受けてるんだろうけど。
それくらいじゃきっとすまされないよ。

 お天道様は見てるからな!バチかぶるぞ!記録天使がいる!大魔神が来るぞ!

 おぉ怖ぇ。夜釣りの時に昼間よりちょっとゴミに無頓着になるの、気をつけようっと。

by livehouse-uhu | 2008-10-02 21:20 | Comments(5)