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レフェリーの努力は選手の三倍Ⅲ

 世界中のラグビーコーチ、選手、観客が絶賛する世界一のレフェリー、ナイジェル・オーウェンズさんはゲイだ。そしてそれを公表している。

 なにしろ素晴らしいレフェリーで、試合中の動き、判断、そしてユーモアあふれる言葉は多くの逸話を残して来た。その中には自分がゲイであることを見事に笑いに変えたものもたくさんある。

 これほどの人なら、もし観客がゲイであることを揶揄するような低俗なヤジを飛ばしても見事に切り返すか平気で無視するのだろうと、オラは勝手に思っていた。

 そのオーエンズさんがヤジについて語ったのがこれだ。

 「自分のチームの応援に熱くなって何か叫ぶのを怖がらないで欲しい。ヤジやユーモアはラグビーのスタンドには付き物。尻込みすることはない。ただ、それが一線を越えないようにだけ注意して欲しいんだ。もし観客が私個人について許しがたいことを言ったとしても、私は平気だ。聞こえないからね。でも、ひょっとしたら近くにいる誰かが悩み苦しんでいて、たまたまそれを聞いて傷つくかもしれない。ちょっとしたヤジやからかいの言葉は大歓迎だ。スタンドからなくなって欲しくはない。ただ、個人を傷つけるかもしれないことを叫ぶ前に考えて欲しい。そんな言葉で私は傷つかないが、もしかしたらあなたのすぐ側に座っている誰かを傷つけるかもしれないということを」

 ははは、ダメだ、泣けてくる。なんでだよ!?いや、これはみんな泣くかな。

 こんな格好いい、思いやりにあふれるレフェリーに裁かれる選手は仕合せだと思う。

by livehouse-uhu | 2017-04-09 14:53 | Comments(0)  

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