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独り善がりの革命

 よし、予告通り始まったぞ。いや、革命は独り善がりだったっけ?

 マーラーの「やがて私の時代が来る」というセリフはややかっこよすぎて胡散臭くもあるが、
自己主張というより旧態然とした当時の音楽界に対する皮肉だったのだろう。

 シェーンベルクの「室内交響曲・作品9」の演奏が妨害された際、
マーラーは妨害者に立ち向かって拍手をおくり続けたそうだ
しかし演奏会で妨害って…なんかそっちの方が興味湧くな。どんな世界だ。

 僕はずっと「初級革命講座・飛龍伝」をつかこうへい氏の最高傑作だと思っている。
しかし(小説としてはともかく)演劇としての商業的成功は
「蒲田行進曲」にも「二代目はクリスチャン」にも遠く及ばなかった。
仮に映画化されても結果は同じだっただろう。
つか氏は著書でこう語っている。
「『初級革命講座・飛龍伝』の失敗があるから、僕はいまだに大衆など信じてはいない」。

 大衆を引き入れ、独裁を倒し民に権利を取り戻そうとする革命。
そして現実に訪れる革命後の新たなる支配と権力の寡占。
この政治的な顛末を音楽に当てはめると…。

 斬新で前衛的なものが大衆に受け入れられることはそう多くない。
おそらく今までにも誰にも知られず埋もれていった名作や、
理解されなかった技術体系があるに違いない。
それはいつの日にか陽の目を見るかもしれないし、人類の消滅まで眠り続けるかもしれない。
革命によってもたらされた栄光も革命によって地に落ちる日が来るかもしれない。
そもそも成功した革命が正義である証などどこにあるのか。
100年後、どんな歴史の裁定が下されるか誰にもわからない。
ならば今、自分を信じて音を出す以外の何が出来る。

 そして僕は思うのだ。失敗した革命にこそロマンは宿ると。

 そう、こういうのを「独り善がり」っていうんですよ~、みなさん。

by livehouse-uhu | 2009-02-13 12:58 | Comments(4)  

Commented by 風太 at 2009-02-13 19:59 x
RCサクセションの「君が僕を知っている」っていい歌ですよね
(^ ^)
Commented by シンヤ at 2009-02-13 21:38 x
 こいつ、また遠回りでおっされなコメント入れやがったな。
いい歌。「君」が知っていてくれればいいんだよね。

 本当の孤独に耐える力はなかなか無い。
オレにはちゃんと一人はいるぞ。オレの歌わかってくれる人。
…たぶん。
Commented by 凸ヤマ at 2009-02-14 01:18 x
革命が起こってても知らずに
岩戸に篭ったり、諸国を吟遊したりしてる岩窟王
な小生が来ましたよ~♪
o(^-^)o あまつさえ岩窟王な上、独り善がり過ぎて
裸であるコトは言うまでも無いw
Commented by シンヤ at 2009-02-14 13:39 x
 ちぃかぁし~つぅのわい~んだ~なのかげ~でぇぇぇ
まぁどろむすきにぃぃぃぃってか。

 革命の毒と放射能をかけてみました。ウソ、思いつき。
革命が起きると野の庵も悪者にされちゃうんだよね。

「裸だぁ~」って指摘されて「うん、そうだけど何か」と答える人。

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