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宇宙の片隅で

 立場を明確にしておく。オレは戦争が絶対悪だとは思っていない。
無くなって欲しい。出来ることならしたくない。当たり前だ。
だが果たして絶対とは何なのか。どんな場合もどんな時も?

 正直に言おう。国家としての日本を消滅させる意図を持って
他国が攻撃してきた場合、無抵抗を貫いて奴隷になるなんてまっぴらだ。

 やるべきことは戦争を回避する恒常的かつ具体的努力であって、
お涙頂戴の戦争悲話を小学生に押し付けたところで
戦争は無くなりはしないと思っている。

 だからといって心は木石ではなく、
例によって矛盾するが戦争を描いた絵本や小説や映画でダダ泣きする。
思想的な背景が自分とは相反する物でも同じだ。

 ただし、その後はじめに戻る。「だから、だからこそ」。
こんなことが起きないように文民統制の元に自衛隊を軍隊として認知し、
平和にボケた一般人を教育し、「やめよう、みんな戦争はやめようよ」
とお題目を唱えるだけの反戦運動から脱却すべきだと思う。

 「かわいそうな象」でワンリー、トンキーが芸をしながら死んだ後、
動物園の飼育係が上空を飛ぶ爆撃機に「戦争をやめてくれ!」
と泣きながら叫ぶ場面を読んだ後もそれは変わらなかった。
 
 「クリミヤの天使」で兵士達がナイチンゲールに思い馳せる場面を観た後も同じ。

 「ひめゆりの塔」で真和志村の人達がひめゆり学徒隊の遺骨を集める場面でも
呼吸困難になるほど泣いたが、やはり「だから、だからこそ」と我が意を強くした。

 大和田秀樹氏の「機動戦士ガンダムさんよっつめ」が発売された。
隊長のザクさんはジャブローから生きて帰り、ガンダムを撃退して基地指令になった。
相変わらずシャアはバカをやり、アムロはスケベで、ズゴックは海の生き物になっていた。
腹を抱えて笑かしてもらった。

 そして。

 「宇宙島のガルマ君」最終回。もうこれ以上のネタバレはやめておきます。
もともと知っている人は自分なりの感想があるでしょう。
今回初めてこの作品について知った人は、もしヒマと興味があったら読んでみて下さい。

 僕は思ったのです。
 
 「やめよう。みんな戦争はやめようよ」。
どんなことがあっても戦争なんかしちゃいけない。
知恵を絞り、話し合い、ありったけの思いやりを持って、なんとか戦争を避けよう。
ガルマもキシリアもデギン父ちゃんもギレン兄ちゃんも、貧乏だけど幸せに暮らしていたのに。
何故こんなことになってしまったんだ。やめよう、戦争をやめようよ、みんな。

 隣国よ、協議の場についてくれ。
同じ人間同士、どうか権力を守ることよりも大事なことに気付いてくれないか。
ある日突然娘を奪われ、もう一度会える日だけを想って暮らす、
父母の気持ちはわかってもらえないのか。

 それは、どうしても無理なことなのか?

by livehouse-uhu | 2009-02-04 17:32 | Comments(2)  

Commented by 凸ヤマ at 2009-02-06 17:26 x
救急病院に大したことも無いのに駆け込んで、クレーム
つけまくる類の人間が現に存在する以上、人類としての
誠とか情、あるいは『常識』で話や価値観が通用しないで
あろう民族や国家が存在するコトもまた、自明の理。
Commented by シンヤ at 2009-02-06 19:10 x
 盲目を装ったり、障害者のフリをして権益を得ようとする
健常者が少なくない数いるっていうんだだからなぁ。
確かにそれと似たようことをする人を身近でも見たことがある。

 自分がそうならないようにする位が関の山とはつらいことだ。

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