あるお笑いの記憶Ⅱ

 「そういった訳で象さんの」「ポットです」

 「出て来て早々言うのもなんだけど、象さんのポットという名前に飽きちゃった」「この名前飽きちゃったね」

 「ここで飛躍を期すために改名してみようと思っている」「いいですね。シャネルズがラッツ&スターに名前を変えて飛躍したように。僕たちも飛躍しよう!」

 「幾つか考えたんだけど、ここで発表しちゃってね、一番受けた名前に改名しようか」「いいですね。やってみようか」

 「そういった訳で、最初はこれです。タイガーの」「ジャーです」「・・・飛躍がないね」「・・・二番煎じですね」

 「じゃあもう1個、飛躍を期して。犬印の」「妊婦帯です」「・・・飛躍はしたけどね」「訳わからないですね」

 「こういうのはどうかな。亀屋万年堂のナボ、ナは(咬む)」「お菓子のホームラン王です」「ちょっととちっちゃいました」「とちらなきゃ面白かったんですけれどね」「どっちにしても長いな」「そうですね」

 「どっちにしてもこういうのはコンビらしくない。コンビらしい名前があるじゃないですか。なんとか兄弟とか」「考えましたね、二つほど」

 「そういった訳で、ライト」「兄弟です」「似合わないな」「・・・似合いませんね」

 「もう一個の兄弟シリーズ」「・・・はい」「こんにちは、僕たちが、曾我」「兄弟です」「・・・畏れ多いね」「・・・申し訳ないですね」

 「こういったのはどうかな。普段の生活で気を付けているようなことをコンビ名にしてしまう」「一つだけ考えました」「こんにちは、戸締まり用心」「火の用心です」「・・・発想は良かったんだけどね」「マイナーですね」

 「ほら、コンビ名というとシンプルにね、苗字名前、苗字名前というのがあるじゃん。横山やすし・西川きよしとか」

 「これは漫才界の偉大なる先輩、獅子てんや・瀬戸わんや師匠をちょっと変えて作ったんだよね」「受けるかな」「これで受けなかったら僕は腹を切ります」「その言葉の裏にある自信。どんなものでしょう」

 「こんにちは。僕たちが、獅子十六と」「瀬戸の花嫁です」「・・・実は最初から変える気なんかないんですけれどね」「僕は象さんのポットという名前が大好きなんです」「・・・僕も大好きですよ」

 「そういった訳で、象さんの」「ポットです」

 「・・・なんだかんだ言って秋だね」

              「お笑いスター誕生7週目合格ネタ」~象さんのポット

 誰かの心の中に生き続けるなんてたぶん嘘っぱちだが、なんだか今オラはこれを書いておかなければいけないような気がした。歌丸師匠ならずとも、裸でお盆を持ったり、ハゲ頭を強く叩くだけ、なんていうのは「ネタ」だとも「芸」だとも思えないんだよ。

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by livehouse-uhu | 2017-07-15 14:30 | Comments(0)  

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