牛を守る者

 白兵戦における世界最強の戦闘集団であるグルカ兵は、ネパールの山岳民族だ。しかしシェルパといいグルカ兵といいなんてすごい連中なんだ。

 しかも彼らは非常に小柄で身長は平均150cm前後だという。う~む、小学校の同級生で超人的な運動能力を持っていたNを思い出す。Nも身長はとても低く、知的障害があり養護学級生だった。驚くほど足が速く、相撲大会ではふたまわり以上も大きな相手の足元にラグビーのタックルのように飛び込み裏返しにした。何故だかオラと仲が良く、卒業の時薄い鉄板に釘で書いた絵(?)をくれた。「しんやがすきだったから」と。

 「とり」と題したその絵をオラはしばらく持っていて、卒業後してから何十年か後にNが東京で交通事故で亡くなったと聞き、探したが見つからなかった。あんなすばしっこいヤツが交通事故で死ぬなんて信じられなかったのを覚えている。

 さて、グルカ兵はイギリス軍の傭兵(雇われ兵士)として日本軍とも戦っている。悪名高いインパール作戦だ。傭兵にとって必要なものは敵の首を刈る技術と冷徹な心だけ。彼らはたとえ味方が殺されても「ヤツは戦い方が下手だったから死んだ」と言い、涙すら流さなかったそうだ。

 そのグルカ兵の証言がある。

 

 我々は世界最強の傭兵だ マレーは3時間で撃破した

 インドは1日で降伏させた

 だが日本軍とだけは1週間不眠不休の戦いになり

 我々も半数以上が戦死した

 こんな死闘は初めてで敵の勇敢さを尊敬したのもこの時だけだ

 ついに日本軍は玉砕し我々は彼らの死体を見た

 そこには食料もなく武器は粗末で死体はみなやせ細っていた

 戦友が死んでも泣かない我々が生まれて初めて敵の死に泣いた

 これほどまでに国を思い祖国のために戦う兵士がいるのかと



 オラは根性がなく、運動神経も並で、平和な時代に生まれ育ち、愛する人も愛してくれる人もいて、白兵戦など絶対にまっぴらだ。いや、誰にもそんなことは経験してほしくない。けれど何故、大切なものを忘れていると感じるのだろう。それは、いったいなんだ。

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by livehouse-uhu | 2017-07-09 20:04 | Comments(0)  

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