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怒りの矛先

 カーマで買ったポンチョは、どんなささやかな雨でも「ポンチョの中がよく濡れる」というひどい代物だった。

 金がないというのにやむを得ず(やむを得ずという言葉がこれほどピッタリの例も稀有だな。だって雨具なのに中がよく濡れるんだぜ?)自転車あさひで買い直した自転車用ポンチョは、相当の雨でも「テントの中にいるかの如き」快適さで、オラの中の自転車あさひ株は一気に上がった。

 カーマのダメポンチョは二軍にすらなれず(自由契約?解雇通告?)店の棚に置きっぱなしとなった。

 昨日。朝晴れていたのでアパートにポンチョを忘れてしまった。夕方どうしても買い物に行かねばならず、静岡のお巡りさんは傘差し運転を異常に目の仇にしているので(ポンチョを買ったのもそのため)、しょうがなくダメポンチョを再び引っ張り出して被ったオラは・・・。

 なんと「買い物」ではなく「アパートにポンチョを取りに戻ろう」と考えてしまったのだ!

 雨具を着て雨具を取りに戻る。これ、やってはいけないことみたいな気がする。思いとどまって買い物を済ませたオラ(やっぱりよく濡れた)は、今度は「誰が悪いのか」考えた。

 ダメポンチョを作ったメーカー。売ったカーマ。

 雨。雨を降らせた誰か(?)。

 ポンチョを忘れた自分。買い物を後回しにしていた自分。

 道路交通法。お巡りさん。

 七間町から駒形通りの間でアーケードが途切れている部分。行政。

 アーケードはあるんだけどトタン屋根が錆びて穴が開いているところ。酸素と水分の酸化還元反応(腐食)。

 あ~、ダメポンチョと自分以外は「仕方がない」の範疇だな。

by livehouse-uhu | 2016-05-07 12:16 | Comments(0)  

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