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怒りの鎚

 神の存在を説く人は、神が現世における利益を担保してくれない理由について、しばしば信仰の不足を言う。いわく「足りないのだ」と。

 そう、神は神であるから「その気になれば救える」のであり「救われないのは救われようとする人間の側に問題があるからだ」と。

 宗教的な対立によって家を失った人々の避難民キャンプが火事になり、焼け落ちた仮の住まいの前で女性が泣いていた。彼女はまだ神の存在を、いや、慈悲を信じているのだろうか。「私の信心が足りなかった」と。

 神の存在証明は、哲学ではなく数学によってなされるという。嗚呼、その時点で「神がいるにしろいないにしろそれは証明なんかとは無縁のもの」と考える民族とは相容れないな。

 まてまておかしいぞ、それならその時点じゃなく冒頭から相容れてないだろ。

 気の毒な女性よ、あなたの不幸はきっとあなたのせいだけじゃありません。いつか涙が乾く日が来ますように。

by livehouse-uhu | 2016-05-04 10:43 | Comments(0)  

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